築年数によってリフォームは必要？適切なメンテナンス方法について

住宅は築年数が経つにつれて劣化していきます。
快適な住まいを持続するためにも、日々のメンテナンスや思い切ったリフォームも大切です。
今回は、築年数10年ごとに必要となるメンテナンスや、おすすめのリフォームについてご紹介いたします。

築年数10年の建物で必要なメンテナンスやリフォーム

トイレや洗面台周り

日ごろから使用する水回りは、適切なメンテナンスが必要となります。
特に水漏れが発生してしまうと、水回り一式の取り換えをしなければいけなくなるため、費用もかさんでしまうしまうでしょう。
そうならないためにも、気が付いたときから鏡や洗面台などの清掃や、ひび割れなどがないかをチェックしておく必要があります。
また、床材が劣化したまま放置してると、カビが発生してしまう原因にも繋がるため危険です。
少しギシギシとした音がする、と思ったときには、一度床のメンテナンスもおこないましょう。
また、トイレの便器はリフォームをすることで、日々のメンテナンスをする手間が軽減されることもあります。
築10年という時間が経ち、トイレの汚れがなかなかとれない、と感じたときには、思い切ってリフォームをしてみるのもよいでしょう。
温水洗浄便座部分も、経年劣化によりうまく作動しなくなる場合もあります。
使用年数が経過していることや衛生的な面も考慮して、買い替えのタイミングを検討するとよいでしょう。

キッチン周り

築10年という時を過ぎると、目立ってくるのがキッチン周りの汚れやトラブルです。
コンロなどが壊れてしまった場合には、買い替えなどのメンテナンスが必要となります。
また、築年数が10年経ち、レイアウトを変えたい場合や、キッチン周りにおける劣化部分のリフォームを検討してみましょう。
なお、キッチンそのものを変える場合には、排水管の経路変更もおこなう必要があるので注意が必要です。

フローリング

小さなお子さまがいるご家庭では、フローリング部分にも目立った傷が多数ついてしまうことも少なくありません。
また、築年数が経ったこともあり、フローリングに反りが発生してしまうケースもあるでしょう。
フローリング部分はリフォームのなかでも手軽で、ちょっと気になる部分が増えてきた、と思ったときに取り換えてしまうのも一つの方法です。
あらかじめ計画を立てながら、新しいフローリングに変えてみるのもよいでしょう。

外壁

外壁に付着した汚れや塗装の剥がれは、建物の見た目を劣化させてしまう原因にも繋がります。
今後さらに10年、20年と住むためにも、この機会にリフォームするのがベストでしょう。
主に、外壁塗装やコーキングなどをおこなうことで、10年という年月を取り戻せます。
ただし、リフォーム時は足場ネットなどが付けられることから、室内の温度が高くなりやすいため、夏場など暑い時期は避けたほうがよいでしょう。

電気機器の修繕

普段使用する電気機器は、だいたい10年程度が買い替えの目安になるとされています。
たとえば、キッチンに欠かせない食洗機などは、突然使えなくなってしまうと大変不便です。
動きに少し違和感があると思いはじめたら、ボイラー部分と合わせて買い替えを検討してみましょう。

築年数20年の建物で必要なメンテナンスやリフォーム

屋根部分のリフォーム

建物の屋根は、一般的に20年程度が耐用年数と言われています。
特に、ゲリラ豪雨や台風などの災害時、水漏れを起こさないためにも、こまめなメンテナンスが必要です。
築年数20年が経ち、不安な部分が見えはじめてきたら、思い切って屋根のリフォームも考えてみましょう。
屋根のリフォーム方法には、重ね葺きと葺き替え二種類があります。
重ね葺きは今付けられている屋根に、新しい屋根材を用いるというものです。
予算がある程度抑えられる反面、下地が劣化していると使えないのがデメリットなため、施工前には必ず相談しておくとよいでしょう。
葺き替えは、下地の部分から新しいものに変えてしまうというものです。
料金はかさむものの、しばらくは屋根を交換する心配がないのがメリットとして挙げられます。
いずれにしても、建物の重要な屋根部分のリフォームとなるため、慎重に考えるのが一番です。

お風呂場のリフォーム

築20年となると、シャワーや浴槽部分の劣化が目立ちはじめます。
もし、壁のタイルが剥がれたり、シャワーの出が悪くなった場合、思い切ってシステムバスを導入するのも一つです。
浴槽だけではなく、浴室内の壁や床といった部分も新しくできるので、一石二鳥といえます。
水はけもよくなるため、メンテナンスをする回数も少なくのも、リフォームの利点といえるでしょう。

リフォームを機にバリアフリー化

マイホームを建ててから築20年という時間が経つと、家族の年齢も高齢になります。
特に、二世帯住宅で住む場合。両親の介護問題も直結するでしょう。
よりストレスのない住宅にするためにも、リフォームを機にバリアフリー化をするのをおすすめします。
階段や玄関部分を新しくすることで、足腰に不安がある方でも安心して過ごすことが可能です。

壁クロスの張替え

リビングや寝室など、日ごろ生活する部分で目立ちはじめるのが、壁部分の劣化という点です。
見た目が悪くなってくると、気持ちの面でも落ち込んでしまうことも少なくありません。
壁クロスの張替えは比較的お手軽にできるので、リフォームのきっかけにしてみるのもよいでしょう。
壁の模様が変わるだけで、これまでとは違った空間で生活することも可能です。

築年数30年の建物で必要なメンテナンスやリフォーム

リフォームなら建て替えをするよりも費用が安く済む

築30年となったとき、リフォームと建て替え、といった選択をしなければいけないことも少なくありません。
そんなとき、リフォームなら建て替え時に気を付けなければいけない、床面積の減少という問題も発生しないのでおすすめです。
ただし、建物の基礎部分に劣化が激しい場合には、建て替えの検討も必要となることも考えておきましょう。

省エネ住宅化させることも

省エネ住宅化させることで、日々の光熱費を安く済ませられるのが大きなポイントです。
合わせて、住みやすい建物として、暑い日には涼しい空間を、寒い日には暖かい空間を作ることができます。
さらには、結露が起きにくいことから、建物の柱などでカビや腐食が起きづらいというメリットもあるのでおすすめです。
住まいを省エネ化することで、税金の優遇制度を受けられることもあるので、リフォーム時には覚えておきましょう。

スケルトンリフォームという方法

マイホームをすべて綺麗にする、という方法としてスケルトンリフォームというのがあります。
これは、一旦住居を躯体の状態に戻し、壁や天井といった部分をすべて張り替えるというものです。
間取りなども改めて見直せるため、同じ形の建物でもまったく違う住まいとして過ごすことができます。
また、これまで使っていた電気配線・給水配管なども新しくできるので、一石二鳥です。

予算に合わせたリフォームを

いずれにしても、築30年という年数が経った建物をリフォームする際、それ相応の費用がかさむので注意が必要です。
目安となる金額は500万円程度になるが、新たに設置する設備によっては4桁の予算がかかることもあります。
そのため、同じ住宅で30年以上住む場合には、はじめのうちからメンテナンスをこまめにおこなうことが大切です。
買い替えではなくリフォームをする形であれば、ある程度予算も抑えられるでしょう。

まとめ

このように、築10年、築20年、築30年と、年数ごとにメンテナンスやリフォームの範囲が異なります。
大事なのは年数だけで見ず、劣化が気になったときにメンテナンスをおこなうことが大切です。
気が付いたら取返しのつかない状態だった、ということを避けるためにも、こまめに目を配るよう心がけましょう。