郊外への移住を選択するのは正解？双方の違いやメリットとデメリットなど

都市部と郊外の違いを考えて、都市部以外に魅力を感じる人が増えています。
都会でのストレスや物足りなさを感じて、都市部以外に移住を選択する人も、珍しくありません。
この記事では、都市部と郊外との違い、都市部から都市部以外へ移住するメリットとデメリット、都市部と都市部以外のいいとこ取りをするアイデアについて解説します。

郊外とは？都市部との違い

都市部から都市部以外への移住を選択する人が把握しておきたい点が、そもそもの郊外地域と都市部との違いではないでしょうか。
先におさえておきたいのは、郊外という言葉には定義はなく、都市と隣り合っていて、都市から25キロ前後離れた地域のことを指す点です。
都市部から車で15分でアクセスでき、充実した医療が受けやすい地域は、郊外のなかでも人気があります。
公共施設は少ない分自然が豊かで、地域の人々が協力し合って暮らしている、人気のある地域もあります。

郊外はのどかで都会は交通機関が発達している

一般的に言われているのは、郊外は自然があってのどかな風景が広がり、交通機関が発達していないという点です。
緑が多い環境を求めて、都市部以外への移住を選択する人は多いです。
一方で、都市部は通院などに便利な電車やバスなどの交通機関が、発達しています。

郊外はベッドタウンで都市部は商業施設が多い

また、都市部は夜間も眠らない街もあり、第三産業が中心です。
これに対して、都市部以外は閑静な環境で、農業などの第一次産業があり、ベッドタウンでもあります。
都市部は商業や娯楽施設、住宅街などがあり、政治や経済の中心地としても多くの人が集まっているので、とてもにぎやかです。
仕事が終われば、都市部から人口の少ない郊外のベッドタウンへ帰宅する通勤者も多いです。

郊外と都市部では土地の価格や賃料に違いある

郊外と都市部では、土地価格や家賃に差があり、マンションの特徴も異なります。
郊外は住人の数も多く、持ち家よりは借家住まいの方が多い傾向にあります。

郊外への移住を選択するメリットとは？

では、都市部以外に住む良さがどこにあるのか、一緒に見ていきましょう。
思ったよりも多くのメリットがあり、移住を決断する単身者やファミリーもいます。

都市部より自然が豊か

郊外への移住を選択する魅力の一つが、やはり自然が豊かであるということです。
郊外は自然豊かで、空気も澄んでいます。
シニア世代や、子育て世代にとって、森や田畑が広がり、緑豊かな大きな公園がある郊外は、移住を考えるうえで大きな魅力です。
シニア世代にとって、空気がきれいだという点は、老後過ごしやすい条件の一つではないでしょうか。
子どもを遊ばせるうえでも、ボールや声に関して苦情が入りやすい都市部よりも、郊外はのびのびと遊べるので、ファミリー層にも人気です。
ペットが散歩しやすいという点も、移住者に喜ばれています。
ご近所への迷惑になっていないか気になるペットの鳴き声も、住居が密集している都市部に比べれば、少ない傾向があります。
他にも、隣に誰が住んでいるか知らないことも珍しくない都会と違って、田舎にある、住民同士のコミュニケーションに魅力を感じる移住者もいます。

土地が安いので都市部より広い家に住める

都市部以外の住まいに関する魅力として、都市部より広い家に住めるという点も挙げられます。
都市部以外では、都市部より低い費用で土地や家屋が購入できるので、ゆとりある広さのマイホームを建てることも魅力の一つです。
マイホーム購入費用の一例を揚げると、東京都で6,000万円ほどの新築戸建てが、郊外では3,300万円ほどということもあります。
地域によって不動産価格に多少の差はありますが、都市部以外では都市部よりもマイホームが購入しやすい傾向があります。
都市部と違い、不動産価値が低い郊外では固定資産税も低いです。
都市部以外においては賃貸物件も同様で、単身者もファミリー層も各々の収入に合わせて、住まいが選びやすく、駐車場代も都市部よりも安く済みます。
また、都市部以外には、ファミリー向けの新築や中古物件、賃貸物件などが、商業施設よりも豊富です。

都市部より物価が安い

都市部と違い、都市部以外に住む良さはまだあります。
一般的に、郊外は都市部よりもさまざまな物価が安いです。
日常的に必要な物価が安いということは、都市部よりも生活費が低く抑えられるということでもあるので、この点も、都市部以外に住む良さと言えます。

郊外への移住を選択するデメリットとは？

都市部以外への移住は魅力が多いものであることが、おわかりいただけたと思います。
都市部から都市部以外への移住を選択した際に感じるデメリットについても、見ていきましょう。

都市部よりも不動産価値が低い

都市部以外に住むデメリットの1つ目は、都市部よりも不動産価値が低いことです。
不動産価値が低いということは、マイホーム購入や賃貸物件を借りる際には、メリットになりますが、将来不動産売却をする際はデメリットになる可能性があります。
子育てが終わって、将来的に夫婦で都市部のマンションなどに引越しを考える場合、都市部以外の土地や家は、都市部と違い価格が低かったり、売れにくい場合もある点を、頭に入れておくと良いでしょう。
ただし、都市部以外でも家の周辺が開発される場合は、将来的に土地家屋の評価額がアップすることもあります。
そのため、都市部以外の土地や家屋を購入する場合は、より立地の良い場所を選ぶことをおすすめします。

毎日の通勤や通学に時間がかかる

住まいが都市部以外にあると、通勤や通学に時間がかかる点も、デメリットと言われています。
たとえ電車やバスが利用できる地域だとしても、本数が少ないことが多いです。
もしも通勤や通学のための時間を減らしたい場合は、主要路線や駅に比較的短時間で行ける立地の住まいを選ぶ必要があります。
また、車通勤、車で学校への送迎をする場合は、車のメンテナンスなどの維持費や、燃料などの負担も考えられます。
勤務先が通勤費を負担してくれる場合も多いので、この点も都市部以外への移住を考える際に、忘れないようにしましょう。
また、子どもがいる世帯では、子どものためにすぐに動ける人も都市部以外の地域では必要です。
子どもが乳幼児期なら、突然の熱などで保育園や幼稚園に迎えに行ったり、子どもが大きくなったら学校、部活、習いごとのためにすぐに動ける家族は、いた方が良いでしょう。
このような人が家族にいない場合は、ファミリーサポートシステムが機能している都市部の方が、家族の生活に合っているでしょう。

選択肢が限られる

都市部以外では、人口が少ない分、どうしてもさまざまな選択肢が限られてしまいます。
買い物スポット、娯楽施設、学校や塾などの教育施設、映画館や美術館、ライブイベントなどは、都市部の方が多いです。
このような選択肢が減ることが困る人は、都市部中心の生活が合っていますが、あらゆる創造性を養う点においては、都市部以外がおすすめです。
ここで、都市部以外への移住を選択する際に考えたい、新しい暮らし方をご紹介しましょう。
それは、郊外と都市部の双方を、生活の拠点とする暮らし方です。
郊外と都市部を行ったり来たりすることで、都市部以外と都市部双方のいいとこ取りができるので、理想の暮らし方が実現できます。
週末だけ平日の疲れを癒すために郊外で暮らす、週末移住という言葉もありますが、この暮らし方はそれと似ています。
この暮らし方は、従来のようなお金に余裕がある世帯だけでなく、一般的な収入の世帯にも、人気が高まっている生活スタイルです。

まとめ

都市部以外への移住を選択するにあたり考えたい、都市部との相違点、移住する際のメリットとデメリット、新しい暮らし方をお伝えしました。
都市部以外へ移住を考える皆さんが、満足のいく暮らしを手に入れることを願っています。