自由設計で家を建てる際、壁材として漆喰を検討している人もいらっしゃるでしょう。
最近は身体に優しい家を求める人が多く、壁材にこだわりを持つ人も増えています。
では漆喰とは具体的にどのようなものなのでしょうか?
この記事では自由設計でマイホームを検討中の人に向け、特徴や取り入れるメリット、デメリットをお伝えします。
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弊社へのお問い合わせはこちら自由設計における漆喰の壁の特徴とは?
まずは自由設計における漆喰の壁の特徴をみていきましょう。
漆喰とは水酸化カルシウムや石灰を主成分とする壁材のことです。
長い年月をかけて地表に隆起したサンゴ礁が原料となっていて、地球や人体に優しい天然素材でできています。
起源は今からおよそ5,000年前、エジプトのピラミッドに使用されたのがはじまりです。
古代ギリシャ時代の建築物にも用いられ、有名なレオナルドダヴィンチが描いた「最後の晩餐」という名画の下地にも漆喰が使用されています。
日本に伝わったのは今から1,300年前の飛鳥時代で、古墳やお城の建築、土蔵に用いられてきました。
神社仏閣の白い壁や1346年に建造された姫路城の外壁は、左官で仕上げる漆喰でできているのが特徴です。
そのため漆喰は古来より壁に塗られている、歴史の深い特徴的な建築材料といえるでしょう。
また当時は高級素材として取り扱われてきたのですが、現在は自由設計で建てられた個人の家の壁や、外壁にも使用されています。
冒頭でもお話しした通り、最近は木や土などの天然素材を使用した家が流行しています。
人生100年時代といわれる今、元気で長生きするためさまざまな健康法を取り入れる人も多いのではないでしょうか?
そのため身体だけではなく、長い時間を過ごす住まいに対しても健康志向を求める人が増え、日本の住宅を彩ってきた漆喰の良さが改めて見直されています。
自由設計で漆喰の壁を取り入れるメリット
つぎに自由設計で漆喰の壁を取り入れるメリットをみていきましょう。
耐久性がある
まず1つ目のメリットは、耐久性があるという点です。
先述でもご紹介しましたが、漆喰はお城や神社仏閣といった歴史的建造物に用いられています。
お城や神社仏閣の耐久年数は100年といわれるほど劣化しにくいのが特徴です。
そのため適切なメンテナンスをおこなえば、美しい状態を長い期間キープできるでしょう。
また自由設計に限らず、最近の家の壁材にはビニールクロスが多く使用されています。
ビニールクロスはリーズナブルでデザインが豊富にあり、機能性に優れているのがメリットです。
しかし経年劣化により継ぎ目が剥がれたり変色したり、およそ10年でメンテナンスの時期がおとずれます。
しかし劣化しにくい漆喰なら長いあいだ、キレイな状態をキープすることが可能です。
調湿性能を持っている
調湿性能を持っているのも大きなメリットです。
湿度の多い梅雨や夏は湿気を吸い、空気が乾燥する冬は水分を吐き出す特性を持っています。
湿度をコントロールしてくれるので、どの季節でも快適に過ごせるのがメリットです。
また湿度を調整してくれるということは、結露の防止にも役立つということです。
結露はカビの発生原因にもなるため、自由設計で建てた家の劣化や耐久性に影響をおよぼします。
湿度がしっかりコントロールされていれば、結露の発生をおさえられ、自由設計で建てた家の寿命を延ばすことが可能です。
抗菌作用に優れている
抗菌作用に優れているのもメリットの1つです。
漆喰は石鹸よりも強い「強アルカリ性」のため、細菌やカビなどを分解してくれます。
強アルカリ性は殺菌剤としても用いられるほど優秀なため、空気汚染や健康被害が軽減され、安心して暮らせるのがメリットです。
そのためアレルギーや化学物質が気になる人や、お子さまがいる家庭にもピッタリといえます。
どのような家にもマッチする
漆喰の壁と聞くと「和風の家に採用するもの」と考えていませんか?
お城や神社仏閣に用いられてきた壁材なので、日本家屋のような和風の家にしか似合わないと思ってしまいますよね。
しかし漆喰は深みのある白色です。
そのため和風の家だけでなく、洋風の家にも違和感なくしっかり馴染んでくれます。
左官で仕上げるため、塗り方によってさまざまな表情に仕上がるのも、漆喰のメリットといえるでしょう。
防火対策にもおすすめ
燃えにくい素材のため防火対策にもおすすめです。
建築基準法で不燃材料と認められているので、万が一火事が起きても火の回りが穏やかで、有害ガスもほとんど発生しません。
そのため自由設計で防火性を採用したい場合は、漆喰を検討するのがおすすめです。
お城や神社仏閣の外壁に漆喰が用いられてきた理由がなんとなくわかりますね。
自由設計で漆喰の壁を採用するデメリット
最後に自由設計で漆喰の壁を採用するデメリットをみていきましょう。
費用が割高
まず1つ目のデメリットは、費用が割高になるという点です。
一般的な住宅で多く用いられるビニールクロスに比べて、仕上がるまでに多くの手間と時間がかかります。
漆喰を塗る壁の面積が広いほど費用が高くなるので、予算オーバーにならないよう注意してください。
ただし先述した通り、ビニールクロスは10年ほどのサイクルで貼り替えが必要です。
漆喰は大掛かりなメンテナンスが不要なので、長い目でみるとお得になるかもしれません。
イニシャルコストは高めになりますが、そのあとに発生するランニングコストをおさえられるでしょう。
職人の腕によって仕上がりに差がでる
自由設計で漆喰の壁を採用する場合、左官職人が一つずつ手作業で作業していきます。
個性的で味のある仕上がりになるメリットがありますが、職人の腕によっては満足できない可能性があるでしょう。
そのため熟練の職人にお願いするのがおすすめです。
しかし漆喰は時間と労力、仕上がりの美しさが求められるため、扱える左官職人が少ないといわれています。
腕の良い職人かどうかを見極めるのはむずかしいので、ハウスメーカーや工務店に紹介してもらうのが得策です。
水分をはじかないぶん汚れが目立つ
汚れが目立つのもデメリットの1つです。
ビニールクロスなどと違い水分をはじかないため、ジュースやコーヒーなどが付くと浸透し、そのままシミになってしまいます。
1度汚れてしまうとなかなか落とせないので、汚れには注意が必要です。
もし汚れが付着してしまったらヤスリを使って削ってください。
また範囲が広くヤスリで対応しきれない場合は、漆喰を上から塗り直すことでメンテナンスできます。
ひび割れを起こすことがある
ひび割れを起こすことがあるのも、デメリットとしてあげられます。
施工後は時間の経過とともに固まっていくので、下地の状態や環境、地震などの自然災害が原因でひび割れを起こすかもしれません。
外壁がひび割れしてしまうと大変なので、正しい手順で施工することが大切です。
万が一引っ越し後にひび割れが起きてしまったら、上から塗り直してメンテナンスします。
クローゼットには適さない
漆喰は天然素材ゆえ白い粉が落ちることがあります。
クローゼットに施工すると洋服やカバンに付着する可能性が高いので、クローゼットのなかは避け、リビングやダイニングに採用しましょう。
まとめ
この記事では自由設計でマイホームを検討中の人に向け、漆喰の特徴や取り入れるメリット、デメリットを詳しくお伝えしました。
暮らしを彩る漆喰の壁は、たくさんの魅力を持った壁材です。
何十年と住み続ける家だからこそ、自然素材を取り入れた安心できる住まいに仕上げてください。
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