自由設計の家では、窓の仕様も好みのものを選べますが、二重サッシを採用すると快適に過ごせるようになります。
二重サッシと聞くと、寒い地域のもののイメージがありますが、近頃はそのメリットから取り入れる住宅が全国的に増えてきました。
今回は、自由設計の家の窓におすすめの二重サッシについて、選べるガラスの種類と導入するメリット・デメリットをご紹介します。
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弊社へのお問い合わせはこちら自由設計の家の窓を二重サッシにする場合に選べるガラスの種類
まずは自由設計の家におすすめの二重サッシとはそもそもどのようなものなのか、使用できるガラスの種類とあわせてご紹介します。
二重サッシとは
二重サッシとは、1つの窓枠に外窓と内窓の2つのサッシが取りつけられた窓を差します。
通常の窓は、サッシは1つしか取りつけられていないので、窓を開けるとすぐ外ですが、二重サッシでは内窓を開けるとさらにもう1つの窓(外窓)があることが特徴です。
二重サッシに使用できるガラスの種類
二重サッシに使用できるガラスには多くの種類があり、目的にあわせて選ぶのがおすすめです。
ここでは二重サッシの窓に使用できるガラスの種類を4つご紹介します。
ペアガラス
ペアガラスとは、2枚のガラスをペアにして組みあわせたもので、間に空気がはさまれていることが特徴です。
空気の層をはさむことで、熱や冷気を伝わりにくくする効果があります。
防音合わせガラス
防音合わせガラスは、2枚のガラスの間に防音フィルムをはさんだものです。
防音に特化したもので、断熱効果は期待できません。
防音できる周波数がガラスによって異なるため、どのような音を遮断したいのかを具体的にしたうえで適したガラスを選ぶことが大切です。
高断熱複層ガラス
高断熱複層ガラスは、2枚のガラスの間にアルゴンガスと呼ばれる特殊なガスが注入されていることが特徴です。
アルゴンガスは空気よりも熱を通しにくいことから、外気温の影響を受けにくくなります。
遮熱高断熱複層ガラス
遮熱高断熱複層ガラスは、室内側ガラスに特殊金属膜をコーティングすることで、夏の強い日差しをカットするものです。
断熱効果も高断熱複層ガラスと同等程度期待でき、冷房効率を高めます。
熱と同時に紫外線もカットするので、日が強く差し込む部屋の窓に取りつけるのがおすすめです。
自由設計の家の窓を二重サッシにするメリット
それでは自由設計の家の窓を二重サッシにすると、どのようなメリットが得られるのか具体的にご紹介します。
家の断熱性能を高められる
自由設計の家を二重サッシにすると、断熱性を高められることが最初のメリットです。
近年自由設計の家でも省エネ住宅が人気ですが、住宅性能を高めるためには窓の断熱性能を高める工夫は欠かせません。
それは、夏の冷房時に外から入ってくる熱のうち、71%が窓などの開口部からの浸入であるためです。
同様に冬に暖房している際、室内から流出する熱の48%は窓から発生します。
自由設計で壁や屋根をいくら断熱しても、窓が断熱されていなければ、高い効果を得られないのです。
窓を二重サッシにすると、内窓と外窓の間に空気の層ができるので、熱伝導が抑制されます。
熱の流出入が多い窓を二重サッシにすることで、結果的に自由設計の家全体の断熱性能を高めることにつながります。
結露を防げる
自由設計の家の窓を二重サッシにすると、カビなどの原因となる結露を防げることもメリットです。
結露は暖かい空気が急に冷やされることによって発生します。
空気に含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)は温度によって異なりますが、温度が高ければ多く、低ければ少ないことが特徴です。
冬の屋内の暖まった空気が、窓から伝わる冷気によって温度が下がることで飽和水蒸気量も下がり、空気中に含まれた水蒸気が水に戻りって結露が発生します。
窓を二重サッシにしておけば、2枚のガラスの間に空気がはさまれているので、内窓は冷えにくくなります。
その結果窓に触れる空気の温度が下がることがなくなり、結露を防げるようになるのです。
防音が期待できる
自由設計の家の窓を二重サッシにすると、防音効果が高くなることもメリットです。
騒音には空気の振動で伝わる「空気伝播音」と、壁や床などが振動することによって伝わる「建物伝播音」の2種類があります。
二重サッシは内窓と外窓の間に空間があるため、両者のうち空気伝播音を軽減できることが特徴です。
道路に近くて車が通る音が気になる、近所の犬の鳴き声がうるさいといった場合には、かなり緩和できるでしょう。
価格は高くなりますが、使用する窓ガラスを防音合わせガラスにすると、さらに高い防音効果が期待できます。
防犯対策になる
自由設計の窓を二重サッシにすると、防犯効果が高まるメリットもあります。
警視庁が発表したデータでは、空き巣の被害は窓からの侵入が全体の64.4%ともっとも高いことが特徴です。
二重サッシにすると、外窓を破ったとしてもさらにもう1枚内窓が控えているため侵入までに時間がかかります。
浸入するのに5分以上時間がかかると、空き巣の7割はあきらめるといわれています。
そのため窓が二重サッシであることを知った時点で、空き巣が最初から浸入をあきらめる効果が期待できます。
自由設計の家の窓を二重サッシにするデメリット
断熱性能や防音効果を高め、防犯対策にも効果がある二重サッシですが、デメリットもあります。
自由設計の家の窓を二重サッシにするときには、デメリットも知ったうえで導入することが大切です。
ここからは、窓を二重サッシにするデメリットを3つご紹介します。
開閉に手間がかかる
二重サッシは窓が内窓と外窓の二重になっているので、開閉するときには手間がかかることがデメリットです。
ベランダや庭に頻繁に出る、しょっちゅう換気するといったときには面倒に感じる可能性があります。
また地震などが発生し、1分1秒を争って外に出たいとき二重サッシは時間がかかります。
価格が高い
自由設計の家の窓を二重サッシにしようと思うと、価格が高くなることもデメリットです。
二重サッシは窓が二重になるため、当然ですが普通のサッシよりも効果です。
また、少し前までは、二重サッシでも内窓に使用するガラスは普通の1枚ガラスを採用するのが一般的でした。
しかし近年は結露に対する効果や断熱性能をさらに高める目的で、内窓にも複層ガラスを使うのが一般的です。
そのためさらに価格が高くなってしまいました。
防音合わせガラスや遮熱高断熱複層ガラスなど、高機能なガラスを選ぶとさらに値段は跳ね上がる覚悟が必要です。
窓の掃除が面倒になる可能性も
自由設計の家の窓を二重サッシにすると、窓の掃除が面倒になります。
窓が二重になるため、当然ですが一般的な窓を掃除するのと比べると、2倍の手間と時間がかかるためです。
ただし外からのゴミやほこりは外側の窓にしかつかないので、内側の窓はそれほど汚れることはありません。
結露しにくくなることを考えると、カビの発生の心配もなくなり、場合によってはかえって掃除が楽になるケースもあるでしょう。
まとめ
自由設計の家の窓を二重サッシにすると、結露を防げる、防音性が高くなる、防犯対策になるといったメリットがあります。
窓の開閉が手間、価格が高いといったデメリットもありますが、家全体の性能は高まるため採用を検討する価値は十分あるでしょう。
自由設計の家に二重サッシを導入するなら、設計の段階で相談するようにしてくださいね。
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